会社の5S・整理整頓についてお問い合わせがありました。
お話をお聞きすると、「何度か整理整頓をしよう!」と始めはするが、途中で頓挫するとのこと。
割とよくある話です。
【とりあえず始めてしまう】
基本の整理がわかっていないのに、とりあえず・・・と始めてしまうのです。
多くのモノの中から、個人的に不要と思われるものは廃棄されてはいきます。しかし、会社のルールが決まっていないものは、そのまま放置されます。どうすればいいか個人では分からないからです。その上、声を上げたTOPが途中で声がけを止めてしまう。そもそもTOPが整理整頓が苦手。となると、社員はやらなくなります。
まずは上司がやらないことには、部下はついていきません。片付けなんて、面倒なだけだと思っていることもしばしば。後片付けだと思っているからです。
整理というのは、仕事の土台のようなもので、そこが出来ているか出来ていないかで、仕事の質も効率も変わっていきます。にもかかわらず、後回しにしている間は、生産性なんて上がりません。
だからこそ一番最初にやるものです。
ところが、ここが共有されずに「整理整頓をしよう!」と狼煙だけ上げるのです。
これでは続かないのも頷けます。
【社員が言うことを聞かない】
さらに、社員が言うことを聞かないということも起きます。
「またか!」と思われるのと、本音では部下である自分は上司より出来ていると思っていたりもします。
そのために、自社だけでやろうと思っても、上手くいかないということが起きます。
そこで外部からコンサルタントを入れようと、ようやく重い腰をあげるのです。
他にも、若い社長が古参の社員が言うことを聞かないので(捨てろと言っても、もったいないと取っておくなど)、外部に頼もうと思ったというご依頼もあります。
【共通認識が重要】
基本的な考え方を、社員で共通認識にするということがステップの始めになります。そのための外部コンサルは、とても有効に働きます。なぜなら、研修という形で社員に一斉に伝えることができるからです。整理整頓の基本も、仕方も、グッズも、社員のモチベーションの上げ方も知っています。その上で研修やミーティングを積み重ねていくので、成果が上がります。環境整備は、見た目が変わっていくので成果を感じやすいという特性があります。成果がでれば社員のやる気が上がり、さらによくなるという好循環になっていきます。
言われたことだけをしているのでは、その後もずっと指導を受けなければなりません。整理整頓コンサルティングでは、スキルと考え方を社員の頭に埋め込んでいきます。だからこそ、人が移動しても、新たな事業を始めても、基本を分かっているので対応が可能となっていきます。全体のコストとしては、非常に安くつきます。毎月顧問に払っている金額より一時的に高かったとしても、期間限定で済むので高くはないと思っています。
なぜこのようなことができるのか?
スキルと考え方の移譲をしているからです。
【整理整頓コンサルタントがすること】
外部からの目は、普段気にしていない部分にもメスが入り、新たな視点とやり方を生みます。
生み出すのは、社員です。一番仕事を分かっているのは、社員。自分たちで考え、変えていくから、身に付きます。それは職場がオフィスであろうが工場であろうが同じです。その指導をしていくのが整理整頓コンサルタント。
ここは経営コンサルタントも同じかもしれません。経営をするのは経営陣。指導をするのがコンサルタント。
言われたことをやるかやらないかは、経営陣が決めること。ここで経営陣を動かせれば、企業はいい方向にいく。
人を動かすと簡単に言いますが、なかなか大変なことです。
人は感情の生き物なので、感情を動かさない限り動かないからです。ここが自社でできるのであれば、スキルさえ手に入れれば自分たちでできるようになります。
たいがいは、話を聞いてスキルだけもらって自分たちで改善しようとします。ただで話だけ聞いてというのは、どうなのかなと思いながらお伝えします。ある程度話さないと信用できないだろうと思うからです。それで出来るなら、それでもいいかと思ったりもします。横浜Tキューブ・スタイルの最終目的は、地球環境をよくすることにあるからです。それでも、契約してから聞いてほしいな、せめて社員研修の1回くらいするのなら、全部伝えられるのにと思ったりもします。ただ、伝えたからといって、それを実行できる会社は、そう多くはない気がします。一度話すだけと、一緒に伴走していくのは、全く違うからです。