働き方改革を推進するために、多くの企業が「何をすればいいのだろう?」と悩んでいます。
残業時間はトップダウンで強制的に減らせても、実際の事務処理が減るわけではない。となれば、効率をアップするしかないわけです。
そのためには、事務所の使い勝手をよくするというのが一番最初に行うことになるでしょう。
まずは、いつも使っているモノや書類と、たまに見れば(使えば)済むもの、保管さえしておけばいいモノに分かれます。
なんとなくとってあるモノについては、潔く処分です。
事務所スペースには、コストが掛かっています。無駄なモノを取っておく必要はありません。その見直しさえできればいいのですが、ここが「面倒」だとか「今までの担当者もこれでしていたのだから」というような慣習などで放置されていることがあります。そこを見直していくことが、効率的なオフィス環境を構築していく始めの一歩になります。
減らしたら、今度は什器自体と、その置き場所の見直しです。セキュリティの問題をクリアしているかどうか。マイナンバーなど重要な個人情報の保管は、少人数の事務所でもコンプライアンス上必須になります。誰でも通れる場所に保管しておくのはリスクが高いですし、当然扱う担当者も限られているはずです。では、その担当者の意識レベルはどうでしょうか。
デスクの上が乱雑になっていては、どの案件がどこにあるのか、すぐに取り出すことが難しくなります。個別ファイルがあるのは当然のことですが、問い合わせの電話に出るたびに、新しい書類がデスクの上に置かれていく。そうこうしているうちに、案件ごとに分かれていたはずなのに、入り混じってしまい紛失する。ということもあります。明確に分けておくためには、保管方法もルール化しておく必要があるでしょう。
動線の見直しも、効率的に仕事をするのに役立ちます。
また、見た目を考えることができます。
例えば、顧客目線で、来社した際にどのように見えているのか?
すぐに声を掛けられる状態なのか?
社外秘のモノが目に入らないようになっているのか?
会社の信頼にも大きく関わりますし、気持ちよく対応する姿は、相手から好ましく思われます。
同業他社や同業他社に出入りしている顧客とも商談をするのであれば、会議室に案内するまでに自社情報が漏洩しない工夫も必要でしょう。
以外と電話をしている声などに相手側のヒントになることもありますので、注意する必要があるかもしれません。
これはレイアウトで変えるしかないのです。
効率というと、フリーアドレスにするのが流行っているようですが、何のためにフリーアドレスにするのか、バラバラの席になったチームをどう取りまとめるのか、しっかりと計画をしておかないと失敗に終わります。形だけを変えても、働き方は変わりません。働き方を変えるには、意識自体を変える必要があるからです。
これから働く人自体の人口が減ってくるので、今のうちから働き手を確保し、働きやすい環境にしていくのは必須となります。今の若者は、綺麗な大学で学んでいます。少子化を踏まえて、大学が選んでもらえるように校舎等施設や設備を整えているからです。それが当たり前になった大学生が就職する際に、どんな職場を選ぶでしょうか。
こう考えれば、一目瞭然、綺麗な職場を好むのは当たり前です。校舎を新しくしただけで、入試倍率が上がるのですから、入学する前から環境が整っているのは視野に入っているわけです。その先の就職で、散らかったところを選ぶという選択肢は低くなります。さらに、人材確保という点では、今いる社員に長く務めてもらう必要があるのですから、働きやすいオフィスを作るのはとても重要になってきています。
求人広告を出しても集まらないという現状があるのですから、その求人広告費を削減するためにも、初期投資をするのは環境整備になるわけです。無駄な求人広告を減らすためにも、まずは整理整頓から始めることが大切となります。
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