企業では、紙書類を無くし、データ化を進めているところが増えています。
それはとても良いことなのですが、実際はというと、ただPCの中に入れているだけ。という企業様も多いのです。
結局、どこにあるのか分からないファイルを探すのに時間がかかったり、逆に探すのが嫌だから、自分のPCにだけ溜め込んで、動きが重くなったりします。デスクトップがアイコンだらけというのも、案外多いもの。
真ん中だけ抜けているので、その理由をお聞きすると、PCを開くのが中央で、そこからフォルダーを出していくので、周りに広がっていくとのことでした。
なるほどね!と妙に感心したのですが、そうはいっていられません。当人は使い易いと思っていますが、会社としてはセキュリティの問題もあります。放置するわけにはいきません。
よくあることだと思うので、事例としてある企業様の様子を記載させていただくことにしました。
共有フォルダーがあるとお聞きしていたのですが、そのバックアップの時期も決めておらず、個人任せになっていました。
バックアップを取っていない人もいるということです。自分のPCがダメになったら、それで終わりです。
そこはルールを決めて、定期的なバックアップを取っていただくことにしたのですが、問題は共有フォルダーでした。
取引先との契約で、共有できない情報を使っている方もいらしたからです。
どこまで共有フォルダーに入れるのか?
フォルダーの名前をどうするか?
フォルダーの階層はどうするのか?
人それぞれ勝手に名前を付けてしまっては、後で見た時に他の人はわかりません。その人が退職したら、その書類は出てこないのです。
実際そう言っていらした半公的な職員の方もいらっしゃいましたから、驚きです。
そこまでではないにしろ、何年の何が資料として見たいのか?
調べている時は、明確な基準があります。それを思い描きながら、どんなタイトル付けがいいのか、社員全員で意見をだしていただきました。
人数が多ければ部署ごとに、担当者が集まって決めていくのもいいでしょう。
タイトル案を出していただくはずでしたが、やはりお仕事がお忙しいのと、タイトル付けは難しいので、多くの方の知恵をいただくのが一番です。
研修の時に、全員いるのだから考えましょう!と書き出していきました。
ファイルは5階層までに留めます。それ以上になると、開くのが面倒になってしまいますし、複雑化しすぎます。
書き出したのを見ても分からないと思いますが、この企業様では、これくらい大まかな方が使い勝手がよいようです。
意見を皆が出しましたので、後で文句が出ることもないでしょう。運用上の問題は、今後も気を付けていく必要がありますが、枠が決まるというのは、次へのステップに進めるということです。
セキュリティについては、お付き合いのあるお得意様にご依頼していただくことにして、まずは自分たちで進められるデジタル化をしていただいています。
難しく考えるより、実際に意見を出し合って決めてしまう方が、時間的にも短くて効率的だと思いました。
あとは「やる」か「やらないか」。ただそれだけです。
長期化するようでしたら、整理整頓週間を作るとか、工夫も必要になってきます。
整理整頓コンサルティングも、具体的な改善時期と、チェックをしていく習慣化の時期に分かれます。
今回の企業様は、まだ改善余地がありますが、それが終われば、風土として整理整頓が当たり前になっていくと感じます。
同じような大量の紙資料に困っている企業様もあると思います。まずは、自社の現状分析から始めませんか?
スタート時点が分からなければ、ゴール設定もできませんし、いつゴールに到達するのか、ゴールまで程遠いものになってしまうでしょう。
オフィス環境診断ツールを使って、環境整備から生産性を上げていきませんか?
会社の強みと弱みが、みごとに浮彫になっていきます。そこがスタート地点です。
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