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1,000人規模の大手クライアント様の研修に携わらせていただきました。全行程を終えて、今の新入社員の傾向を書いてみます。

今回は大規模だったので、15クラスほどありました。

私の担当だけで100名くらい。クラスは女性のみでした。(他のクラスには男性もいます。)

一般的には「おとなしい」「純粋」「従順」な感じでした。勿論、手を上げるという基本的な積極性のある方も一定数いました。ただ、誰も手を上げないグループもあり、できるだけ全員参加をしてもらうために声がけをしていたのですが、それでも遠慮するところがありました。

では考えがあまりないのかというと、そうではありません。意見を求めてみると、しっかりした答えが返ってきます。自分の意見はあるけれど、あえて言うほどでもない。そんな雰囲気があります。

出る杭は打たれるという学生時代だったのかもしれません。先生の言う通りにしていれば穏便に過ごせる。可愛がられる。だから言わないでおこう。日和見的な部分もありそうです。

しかし、企業に入れば、なんでも「指示通りに動くだけ」では困ります。

自分の頭で考え、いつまでに何をしなければならないのか、それ至るには、どのような準備が必要なのかを理解し報告・連絡・相談ができなければ実質仕事になりません。

PDCAのワークなどもある研修では、かなり大変だったと思います。学生気分ではぜったい出来ないワークだからです。

 

どの研修でも、企業が社員に何を求めているのか?

それに足りていないと思われる部分を研修で埋めていきます。

逆に、コロナ過の研修では、オンラインでここまで出来るのか!とツールを自在に操っていた新入社員もいました。資料作成などサクサク作っていました。業界や学部専攻にもよるのでしょうが、日本人はけっして劣っていないなと感じたところでもありました。

 

女性社員を扱うのは大変、そう思われる上司の方も一定数いらっしゃるでしょう。

昨今はセクシャルハラスメントに気を遣う企業も増えています。

大切なのは、女性とひとくくりにしない事。どうしても男性社会が長く続いているので、男性モデルは身近にいるけれど、働く女性モデルは少ないというのがあります。男性同様の働き方をしなければいけなかった時代のモデルは、今は違うと拒否されると思います。

失敗しても、男性は次のチャンスをもらえることが多いですが、女性だと、女だから駄目だという考えがいまだにあるのはいなめません。いかに女性を育てていける地合いがあるかによって、今後の活躍できる女性が増えるかどうかが分かれていくでしょう。

 

今の労働人材環境を考えれば、男性だけで回らないのは明白です。いかに女性が働きやすく長く勤めていけるか?これは企業の存亡にも関わってくると感じます。

右脳と左脳をつなげて連携させている脳梁は、女性の方が一般的に太いと言われています。だから男性より、複数のことを同時進行に進める必要のある家事育児が可能となるのです。これは家事育児に関わらず、仕事でも可能なはずです。医科大での不正合格事件では、通常の合格ラインでは女性ばかりになるという話も出てきていました。その能力を生かすのか、男性社会を守るためにあえて育てないのか。そこは企業の度量によるのかもしれません。派閥などの戦いには、女性はあまり興味を示さない傾向にあるからです。逆に興味津々の女性は、返って問題を起こしかねないとも思います。男性より平気でできる素質があるように思います。会社のお金の使い込みも、女性の場合が割とあるのではないでしょうか。

いかにその企業にとって必要な人材を育てられるのか。それは今後の企業の伸びしろと重なって見えます。