整理収納アドバイザー2級認定講座ご受講された農業の研究をされている方が言われたこと。
「農家はキャベツ100円で売っても、利益は10円。この人たち、どうやって生活しているんだろう?と思う。」
これから食糧危機がおとずれることが分かっている中、日本は食料自給率が圧倒的に低い。
海外から輸入される食物は、農薬がひどくかかっているので、せめて国産だけでも農薬を減らせないだろうかと聞いた時のことでした。穴だらけの野菜でいいなら、できるけれど。との答え。確かに、レタスなんて最たるもので、よほど気温が低い産地でない限り、虫食いで出荷できない。それは知っているが、昔の日本は自分たちでなんとかしてきたのだ。そこに資本主義とやらで効率的に収穫するためにと、農薬を押し付けられ、種まで芽がでない一代限りのものを買わされて、ずっと永久に資金を取られる仕組みにはまってしまった。種子法などどいう法律も通ってしまい、国はあてにならない。いつまでも日本は奴隷扱いだ。もし改良するなら、少数の農家がしている低農薬、有機栽培となるのだが、おいそれとはいかない。その土台になる土壌の改良から始めなければならないからだ。
企業も同じことが言えるのではなかろうか。土台を変えない限り、大きな変革は起こらない。
その企業の目指すところは?(理念)
そのためにやるべきことの順番は?
一つずつ考える必要がある。その中でも、土台になるのは、環境である。
環境が整備されているかが、そこで働く人の意識に大きく作用する。
乱雑なデスクで仕事をしていれば、思考も散らかってくるので効率が落ちて生産性は上がらない。
挨拶をしない職場なら、顧客とのコミュニケーションが上手くいくはずがない。
その土台作りを無視して、今まで通りを続けても売り上げが上がらないどころか低下を招く。
そこがわかっている経営者は、その場限りの付け刃で片づけてもすぐに見抜く。稲森和夫氏などはいい例の代表である。
京セラ時代に、工場を回っていて、隠すのが分かっているので下を覗き込んで、「こんなのは整理整頓とはいわない」と爆弾が落ちたとか。
社員だけに片づけろと言って自分がやらない経営者も、社員は信用しないからやらない。率先してできる企業が伸びていく。ごく当たり前のことだが、それがなかなか難しいのが現状だったりする。
もしあなたが経営者で、なんとか社風を変えたい、売り上げを増やしたいと思うなら、足元を固めるところから始めてみるのが遠回りのようでいて近道だと知っていただきたい。ダメ社長の再生人として名高いコンサルタント一倉定氏は、徹底して整理整頓から始めていた。企業の姿勢は環境を見ればわかる。
これは工場だけでなく、オフィスにもいえること。環境が整うごとに社員の心構えも変わり、物事をスムーズに進めるにはどうすればいいか知恵がでてくる。その土台を作るのが社長であり、サポートをするのが整理整頓コンサルタントである。