事務所の整理整頓は、どこの企業でも気になるところです。
特に1代で大きくした企業は、創業者の目が行き届かなくなっていきます。
今までご自身で全部網羅していただけに、部下に任せられるかどうかも重要な部分になってくるでしょう。その際に気にされるのが、コンプライアンスです。
書類の管理について、社員の問題意識とのズレを感じてくる経営者も少なくないでしょう。
こんなことはないでしょうか?
デスクの上に山積みになった書類。
外部の人間が入ってこないからと、懸案事項を他部署の誰にでも目に出来るところに放置する。
まだ決定事項ではないよね!
なぜ他部署の人間が情報を知っているのか?!
経営者の心の声。
社員の意識に、不安が滲みます。
手形をデスクの上に置いたまま離籍するという、ありえない話も聞いた事があります。
お金と思っていないのでしょうね。そこに現金が2000万あったら、どう対処するのか、想像ができていないのでしょう。ここまでくると、知識の問題というよりも、イメージが作れないことの方が、より大きな問題だと感じます。それは仕事の全てにおいて、関わるからです。
お客様を見ていると、空間の認識能力が少し欠けている方を見かけることがあります。収納場所はすでに一杯だと言われるのですが、空きがあることがあります。空間認識がネックの場合は、案外簡単です。
職業柄、空間認識能力はあるので、使いやすく設定して差し上げると、お客様は散らかった状態にはならずに元に戻すことができるようになります。
企業でも、いろんなタイプの方がいらっしゃるので、「誰にでも、どこに何があるのか分かる。」仕組みを作ることが大切になります。
平積みの書類のままでは、必要な書類を探すことさえ ままなりません。
未決・既決の箱は平積みでいいのですが、プロジェクトのファイルは、立てておくのが基本です。
複数の人間が関わるなら、関係ある者がいつでも情報を取り出せる仕組みも必要になってきます。
個人で保管していると、勝手に人のデスクを開けることもできないので、必要な時に他の関係者がその情報を取り出せなくなります。そのため、各個人が同じ情報を手元に置いていることも少なくありません。その情報のスペースは、ムダなスペースです。たった一つを共有できればいいのです。
他部署に知られると困る情報なら、鍵のかかる棚に収納する必要もあるでしょう。それによって企業コンプライアンスが守れるのであれば、難しいことではないはずです。ただそこには、元に戻すという意識が必要になります。
次回に続く